登場人物

私:書いてる人
母:私の母 失踪した
父:私の父 だらしない人
祖母:私の祖母 金の亡者
祖父:空気
伯母:父の姉 優しいけど金の亡者 
従姉・従兄:伯母の娘と息子 旧帝大のエリート
兄:私の兄 故人

人生最初の修羅場は兄が自サツしたとき。

頭のよかった兄が死んでバカの妹が残ったと言われ、兄に向いていた期待や重圧が私に一気に来た。


第2の修羅場は中学一年のとき。

小学生のときお兄ちゃんが亡くなってからもともと悪かった両親の夫婦仲が一層悪化した。(母が父を嫌ってた)

でも私いるから母が我慢してくれてた。

夫婦仲だけでなく嫁姑関係も悪かった。ウトは空気。

ある日父が200万くらい借金してることが判明し、母がどうしようもなくなって姑に相談したところ

「本当は嫁さんの借金じゃないの?父がそんなことするわけないじゃないの」

と言い放ち、母は信じてもらえないなら離婚と言ったが、

姑「嫁さんの気持ちなんてどうでもいいのよ。世間様に恥ずかしくないようにしてくれればそれでいいの」

と言い母は泣いた。

それから二日後くらいに母は失踪した。

父は母実家に行くも今までの行い(仕事ばっか、家ではゲーム・ゴルフ、浮気などなど)を説教され、行方なんかしらん!と追い返された。


ここで伯母が登場。

父とは違い頭はあるので、私にカマをかけて行方をきこうとした。

「お母さんが見つかってない、事件に巻き込まれたんじゃないかと思うと心配で心配で・・・
警察にも動いてもらうから私ちゃんも知ってること教えてちょうだい」

当時中学一年生の私に警察という単語はヘビーすぎた。

とにかく早く吐け!とばかりに追い詰められて知ってることは言った。

居場所は知らなかったけど。

まぁ警察なんてのは真っ赤な嘘で、アホな私が居場所吐くと踏んで言ったらしい。

そのあと母実家に金たかりにも行ってた。

ここまでが第2の修羅場。


私はそれから父、祖父母(前述のウトメ)に育てられることになったのだが、私は兄の葬式でも平然としていて、その次の日にも浮気相手とメールしてた父がどうしても好きになれなかった。

懐かない私に父は

「いつまでも母親の味方しとったら追い出すからな」といって殴った。

それからは父を怒らせないように静かな子供でいた。

私の面倒は祖父母が見て、伯母は勉強を見てくれた。

脳みそからっぽだった私(170人中150位くらいを維持していた)を学年1番まで引っ張り上げてくれた。

伯母の勉強は恐怖政治のようなもので、怒鳴る打つは当たり前だった。

私は伯母の前では恐怖で一言も言葉が出なくなった。


高校は伯母が決めたところに入った。

ずっと伯母からバカに金出してやってるんだから感謝しろ、世間に出して私たちが恥をかかないようにしろと教え込まれた。

父は高校三年に私があがると同時に私を伯母宅に預けた。

それから毎日は地獄だった。

朝5時におきて勉強し夜は12時まで見張られながら勉強した。

夜中にこっそり聴いたHIDEのアルバムは今でも持ってる。

大学も伯母が決めた。

サークルも伯母の意に沿うようなものに入りアルバイトも伯母が決めた。

このころ

「あんたさえいなければ父は再婚できるのに!」

と言われショックだった。

でも家出する勇気もない、祖父母や伯母を裏切ることなんてできなかった。

大学3回生の春に伯母に「公務員になれ」と言われ予備校に通いだした。

父は一人暮らしを始め、恋人とその子供たちを呼び寄せて暮らしていた。

曲がりなりにも一緒に暮らしてきた父が私を呼んでくれなかったことが悲しかった。

12月には「公務員に落ちた時のために銀行の内定をとっておきなさい!」と言われ就活もした。

最終面接まで行った銀行に落ちて、もう伯母や祖父母、父のために立派な職につこうと動く気力は微塵も残っておらずネットカフェでぼけーっとしてた。


ふと母に会おうと思った。

連絡先は知ってたが、伯母に怒られるから会わなかった。

母に会って今まであったことを話した。

進路のこと、就活のこと、家族のために立派になろうと思ったが疲れてしまったこと。

母は泣きながら助けてあげられなくてごめんなさいと謝ってた。

母に老い先短い人たちのことを気にする暇があるなら自分の30年後40年後を考えろと言われ、ハッとした。

自分勝手に生きてもいいと初めて言ってもらえた。
その1週間後に私は失踪した。

一週間で事前に済ませておくことをリストアップして彼氏の家に着替えや荷物をこっそり送り、新幹線のチケットを買った。

伯母がでかけた20分の間に荷物を運び出したりするのはちょっと楽しかったww

休学届を出したその足で新幹線にのって家族のだれにも教えていない彼氏の家に行った。

絶対に足がつかない自信があったから。

開き直っても、祖父母や伯母に対する罪悪感は消えなくて心臓が痛かった。

監視カメラから居場所を辿られないか、誰かに見つからないかドキドキだった。

2日後に彼の家でパソコンを開くとラインに伯母と従兄妹からたくさんのメッセージがきてた。

父からはなかった。

2週間後くらいに父から

「私の定期預金を解約するから登録したハンコくれ」

とだけメッセージが来てた。

最後まで金の亡者だった。

伯母たちのメッセージは読まなかったけどぱっと見えたサムネイル?みたいな画面には金返せって書いてあって切なかった。

心配してくれたりはしないんだなぁと。


今は仕事を見つけて働いてる。

自分のことを自分で決めて、自分のために働くってこんなに楽しいことだと思わなかった。

振り返ると母が失踪したことも修羅場だったけど、そのあと失踪するまで毎日が修羅場だったんだなぁとしみじみ思う。

はしょって書かなかったけど毎日自分の気持ちと葛藤して、泣きながら伯母たちに従って自分を必死で殺してた。

兄の代わりを演じなきゃって言い聞かせてた。

その気持ちのズレを合わせるためにリストカットをしてたんだと思う。

当時は朝はどうしようもなく憂鬱で、夜はテンションが高くて、突然泣いてしまってたりいろんなズレがあった。

やっと修羅場が終わって、母の代わりになろうとしてくれた伯母やどうしようもない父、お金をたくさん出してくれた祖父母には感謝してる。

でも二度と会いたくない。

書いてみると案外どうってことないねww

自分的には修羅場だったんだがww

失踪したからには一度死んだ気持ちで今は生きてる!!

読んでくれてありがとう!

従兄妹たちは登場する予定だったんだがはしょったら出てこなくなったすまんww