小学3年の時父が前方不注意の車に撥ねられた。

前頭葉の脳挫傷で、救急で運ばれた病院以降いくつかの病院でリハビリを受けて1年半後、家に帰って来た父は事故前とは別人の様だった。


手足はリハビリ後はそこそこ動く様になったが、体幹がバランス取れない為歩く事が出来ない車椅子生活。


しかし本人は自分が立って居られない事がきちんと理解出来なくてトイレに行きたくなったりすると立ち上がって転ぶ、行動は幼児の様だった、石鹸を食べたり、醤油を飲んだり転倒と合わせて意図しない自傷のようになってしまう。

言動は言葉は出るが、問い掛けに対して関係ない答えが返って来る感情が抑制出来なく、すぐに癇癪を起こす、怒ってる理由が相手に伝える事が出来ないため更に癇癪。


悪いのはCDの入れ替えに注意が行って赤信号無視で横断歩道に突っ込んだ運転者なのは判ってても、目の前に居るのは変わってしまった父だった。

老人でもない、幼児でも無い40になったばかりの男性が癇癪を起して物に当たったり投げたりする。

父は結局事故から9年後膵臓癌で亡くなった。

不謹慎だが当時の俺はほっとした。

父が亡くなって安堵した事なんて母は勿論誰にも言えない。

たまにその頃の事を思い出して不眠がやってくる。