幼稚園の時、額を10?ほど切った。 
目の前が赤くて良く見えなかったが大賀誠のように、ふんぞり返って事務所に行くと 
若い衆やら母親やら、てんわやんやの大騒ぎ。 
居合わせた大婆さまが、ぞうきんをあてがおうとしたら「だめだー!」と母親が婆さまを蹴飛ばした。



大婆さまはよろけて休憩所の丈夫な作り付けのテーブルの角に頭をぶつけて 
2人してブルーバード(鉄人28号モデル)の後部座席に乗り病院に行った。 
俺は、あわてる若い衆に、婆さんキックで落ち着きを取り戻した母親が「新しい 
手ぬぐいを持ってきな!」と指示をだしそれで鉢巻された。 
病院に付くと白い手ぬぐいが真っ赤に染まり抑える指から血を流し、それでもなお 
泣かない幼児と、若い衆におんぶされて「コロサレルー!」と繰り返す流血老婆の 
突然の出現に、待合室騒然。 
俺と婆さまは並んで手術台に寝かされたけど、婆さま様はたいしたことなかった。 
俺は麻酔無しで10針縫われたが歯を食いしばり泣かないので、医者が焦ってた。 
包帯で額をぐるぐる巻きにされて出てきた俺は、誰かが読んだ警察に連れてかれそうな 
母親を見て初めて泣いた。