父のDVがひどく、それに耐えきれなくなった母が私(当時3歳)を連れて夜逃げしたので私は父の顔も名前も覚えていません。

父親という存在を知らないまま育ち、居候先の親戚に虐待されたり、酔っぱらった父が襲撃して私を連れ去ったため警察にドナドナされたりと、色々ありましたが母となんとか2人で暮らしていました。


私が成人して数ヵ月後、母に

「話しておきたい事がある」

と呼びだされました。

「あんたには腹違いの妹がいる。あのアホ(父)がどっかの女と作った子供らしい。会いたいか?」

と衝撃の内容を聞かされたのが修羅場。


一人っ子で育ってきたのでずっと兄妹が欲しかったし、散々迷ったのですが母を父関係の人ともう関わらせたくないと思い会わないと返事しました。

しかし、数年後に父が他界し、線香でもあげに行ってあげようと母と父実家に行ったら、なんとその腹違いの妹とその母親と遭遇。

今日私たちが来るとどこからか情報を仕入れて待ちかまえていたらしく、

「(私)ちゃんよねぇ?ほんとお父さんそっくりだわぁ~!うちの娘を紹介するわね。あなたの妹でもあるんだから。ほら花子(仮名)挨拶しなさい!ごめんねぇ、この子人見知りでぇ~お父さんに似たのかしら!あはははは!」

と、まぁー1人でまくしたてるオバサンに母と私ポカーン。

余計な世間話が多く何が言いたいのか掴めないが要約するとこういう事らしい。

・あんたのお父さんが死んで遺産を貰おうと思ったが一銭も持っていない

 (※というか父は認知してないのでどっちみち貰えない)

・花子は来年高校受験なのにお金がなくて受験できない

・姉なら助けろ。社会人だろ。

・妹の学費ぐらいクレ。ついでに勉強もみろ大卒だろ


あまりにぶっ飛んだ内容すぎて冗談かと思い「面白い冗談ですねぇ~」と笑い飛ばした途端にオバサン豹変。

「何が冗談だ!!姉妹だったら助け合うのが当たり前!妹が高校行けなくて不幸になってもいいのか!この鬼!悪魔!女が一人で子供を育てるのがどんなに大変かふじこふじこ!」

と般若ののような顔で胸倉をつかんで叫びまくられ恐怖のあまり私硬直。

それまで沈黙を守っていた母がオバサンの腕をガシッと掴んでどうやったのか分からないが、合気道の様な技で腕をひねりあげた。

「私だって女手一つでこの子を立派に育て上げた。金がないなら働け。子供のために働くのが親だろ。親なら子供に誇れる生き方をしろ。娘を侮辱することは許さん!」

と、オバサンをねじ伏せながら淡々と説教をする母に惚れかけた。

オバサンは腕をねじられて

「痛い痛い痛い!!これは暴力だ!傷害罪だ!訴える!」

と泣き叫んでいたので多分説教は聞こえていない。

騒ぎをききつけた父実家の人が飛び出してきてオバサンを追っ払ってくれた。

母にあの合気道のようなものは何かと聞くと

「女だけで生きて行くには護身術も必要だと思って習っていた。いざという時に娘を守れる親になりたかったから。こんな所で役に立つとは思ってなかった」

という母の発言に号泣してしまいました。

そんな母の還暦祝いも終わったので記念に。