今から20年ほど前、小1の時にあった修羅場。

田舎育ちだったのだが、当時はまだまだのんびりした時代だったので、普段は集団下校ではなく家が近い友達同士でバラバラに帰っており、私も近所の幼馴染と一緒に下校していた。


帰宅路は、途中で太い道路から外れて細い脇道に入っていく感じで、分かれ道付近から人気がなくなる。

ある日、幼馴染と二人でいつものように帰る途中、分かれ道のところでいきなり二人組の男が飛び出してきた。


学生服を着ていたから中学生か高校生、知らない顔だったと思う。

私たちの前に立ち塞がるので立ち止まったら、無言のまま一人が私にナイフを突きつけてきた。

あまりに唐突な出来事に、テレビなら

「手を挙げろ!」

とか言う所だよなーとか思いながらナイフを見つめて固まってしまった。

今でも覚えているけど、刃渡り10㎝くらいの柄の白い折り畳みナイフだった。

ナイフ男ももう一人も、私も幼馴染も誰も何も言わないまましばらく経って、無言のままナイフ男がどいたのでそのまま横を通り過ぎて家に帰ろうとした。

後ろから

「ダメだあいつ、何にもわかってねーよ」

とか言っていたが、呼び止められなかったのでそのまま普通に歩いて帰った。

少しして悲鳴が聞こえたので振り返ったら、別の子供たちがナイフ男に追いかけられているところだった。


家について、

「お帰り~」

と迎えてくれた幼馴染のお母さんに、さっきこんなひとがいたんだよーと話したところ、大慌てでどこかに電話して、車で学校に連れて行かれた。

入ったこともない校長室に通されて、たくさんの先生方からあれやこれやと尋問された時の方が緊張した記憶があるその後犯人は補導されたらしく、しばらくは集団下校になった。


なお、ボケていた私と違って幼馴染はちゃんと怖かったらしいが、怖すぎて声が出せず、足が震えて逃げもできず、立ちすくんでいたが、のこのこ歩く私に引っ張られて何とか家まで帰れた…と後から聞いた。

幼馴染のお母さんから話を聞いた私の両親は、我が子のあまりの危機意識の低さに頭を抱えたらしい。

反応の薄さに相手が呆れてくれなかったら…と思うと恐ろしい思い出。