私子 会社員
A 私子の婚約者 会社員
B子 私子と大学で一緒だった

私はその頃ずっと忙しくて出張まみれだった。
出張から帰ってそのままの日に会社に行ったら上司に
ひと段落したことだし疲れただろうから午後から有給とっていいよという
ありがたいお言葉を頂いた。
喜んで自分ちに帰ったら人がいた。

彼氏AとB子がいた。
同棲はしてないけど、出張だったのでAに鍵を預けて
部屋で飼ってる金魚を時々見て欲しいと頼んでた。
鍵は預けてたけど、用もないのに出入りして寝泊まりなんてするとは思ってなかった。
しかも女連れ込むとは想定外だった。


私「なにその女」
A「あわわわ・・・」
B子「あれ?もしかして私子?マジ?」
私「誰?」
B子「ほら?B子。覚えてない?」
同じ大学にいたB子でした。
当時と髪の色が全然違ってたし、目の大きさもちょっと違ってた。
B子「金髪は痛むから戻したの。ほら清楚系でしょ」
服の邪魔にならないの?と思うほどのフリフリでスケスケの下着で清楚系と言われても困った。
私「目・・・」
B子「アイプチだよ」
まつ毛もすごいボリュームだった。
元々親しくなかったので、ここまで違ったら分からなかった。
B子はわりと有名なカップル潰しで、B子の友達の彼氏は
「なぜか」「いつのまにか」B子と必要以上に仲良くなってしまう。
あっと言う間にB子と仲良くなる女の子がいなくなった。
私はピンで動くことが多い人間だったのと彼氏がいなかったので関わらなかった。
関わらないからB子をハブることもなかったので、会えば多少話くらいはした。
B子「ひさしぶり~ひさしぶり~会えてうれしい!」
私「ここで何してるの?」
B子「あ、ごめんごめん、仕事中だったんだ。でももう時間だし、ご飯一緒にたべよ。服着るから待っててね」
A「・・・知り合い?」
私「同じ大学。で、なんでこうなってるの?」
A「いや、その・・・」
B子「Aさんはお客さんだよ。でも私子のお知り合いだったんならサービスしたのに~」
私「なんの仕事?」
B子「えっとね、チラシあるよ。名刺も、はい」

女性が家まで来てくれる特殊なサービス業でした。


私子「ここにいる人、私の彼氏なんだよね。で、ここ私の家」
B子「そうなの?ぐうぜん~。でも会えてうれしかった~」
最初はB子に怒りはあったけど、ぜんぜん罪悪感の無さそうなB子に脱力した。
そもそもB子はAに呼び出されて「仕事」で来てる。
A「ほら、その、浮気じゃなくて、え~と・・・」
私「その前に、合い鍵渡されたからって好き勝手部屋を使っていいもんじゃないよね?」
A「人呼んだらダメってお前言わなかったじゃん」
私「普通呼ばないでしょ」
A「お前はそうやっていつもいつも・・・」
B子「ごめんね。なんかごめんね」
私「別にB子はいいよ。私の彼氏って知らなかったんでしょ?」
B子「知らなかったけど、でも」
Aは、私子が彼氏を放置してるのが悪いとかこれは風俗なんだから男として当然なんだから
文句を言われる筋合いはないと逆切れしてきた。
A「もういい!お互い頭冷やそう!」
私「出て行くんなら鍵返して」
A「なんでだよ」
私「出張終わったから金魚見てもらう必要なくなったから」
A「なんだよ、合い鍵渡して嬉しがらせておいて、また取り上げるってやっぱり冷たい女だよな」
私「嬉しがるって、私んちで風俗できるから嬉しかったの?」
A「違うよ。これでお互い信頼関係が出来たなあって意味だよ」
私「たった今壊れたけどね、信頼関係」
そのままAは怒って出て行った。
私「あ、清算とかは?」
B子「前払いだから大丈夫だよ。今日は延長なかったし」
いつもは延長してたのかよと呆れた。

B子はカップル壊しで有名だったものの、内定でかなりいい企業に行ってたはずだった。
でもその企業で何度か不倫のような状態になり今に至るらしかった。
B子「奥さんのいる人とは付き合ったりしないよ。
でも上司の人が代わる度最初は親切だったのに、
家に帰ると玄関で待ってたりするようになって
同僚の女の子たちからも仲間はずれにされて辛いから辞めたの」
アルバイトもしたらしいが、同様のトラブルが続き辞めたらしい。
面倒な女だなと思ったけど、こういう仕事は危ないから辞めるように言った。
聞く耳もたないだろうなと思ってたら意外に素直に辞めると言った。
在学中、女子が皆自分を無視して嫌味を言ってくるのが辛かったけど
私だけがそれをしないで、学食でしゃべってくれたりしたから嬉しかったと言われた。
私「しゃべると言っても、隣空いてる?とかコショウとってくらいしか言ってないよ」
B子「でも、普通にしてくれるのが嬉しかったから」
素直ついでに、私も受けるから病院で性病検査しようと言ったら文句も言わずついてきた。
運よく私もB子も検査結果は陰性だった。
Aと言いあった時よりも結果待ちしてる数日の方が正直修羅場だった。
見知らぬ他人の家に入る仕事は危ないからと忠告してすぐに
B子はキャバ嬢(?)になった。
そこに来た金持ちの客とあっという間に入籍した。
会社勤めもせず夫以外の男と接触する機会が減るとそういうトラブルも無くなったようだ。
B子とはお互い生活サイクルが違うので今もそんなに親しくはしていない。
でB子は「あの時会えてよかった。私子が同じ大学にいてくれてよかった」
と会うたびに言って、たまにB子夫関係の男性を紹介してくれるけど
出張でいきなり数日いなくなったり土日休みでない女は皆さん好みではないらしく
まともにお付き合いに至った試しが無い。
唯一長続きした相手がAのみだったというのを考えると心の中が修羅場になります。

Aはしばらくはメールが来たり玄関まで来たりしてた。
でも復縁話するのもムカつくので
Aがやり直そうと言ったら
「風俗嬢呼びたいなら自分の部屋に呼びなよ。私の部屋は貸さないよ」
と微妙にズレた返答ばかりわざとしてたらぱったり来なくなった。