冷めた瞬間ではなく、徐々にお互い冷めていったこと。

例えば居酒屋兼定食屋に行って、料理がなかなか出てこなかった時。
彼は「いくらなんでも遅すぎる。店員にもう一度文句言おうか」と苛々する。
私は「週末だし、店員さんが3人しかいないし、団体さんが入ってるみたいだからね」と大人しく待つ。


2人でとある資格の試験を受けに行った時の事。
係員が機材の準備に手間取り30分開始時間が遅れた。(勿論終了時間も30分延びた)
彼は「係員が酷過ぎる。要領が悪過ぎてめちゃくちゃ腹が立つ」と怒っていた。
私は「係員みんな慌てすぎで笑えてきたww落ち着け、とww」と笑ってた。

何かあった時に、上記の様にお互いの感情が違っていた。
少し大袈裟な言い方だけど、彼は怒りを共有したかったのに対し、
私はどうしようもないトラブルが起きた時は、諦めて待ちたいタイプ。
だからお互いのテンションが合わず、その度に微妙に悪い雰囲気になってしまった。
別れ話の時もお互いに「多分自分達は合わないよね」と言い合って、静かに終わった。


彼は「(私)は器が大きいし優しいと思う。でも俺が怒るのは不当な出来事に対して当り前の感情だから、
それを嫌がられても困る。それに怒るべきときに怒らなくてどうする」と言っていた。
それと別の機会に「(私)の清く正しい所は立派かもしれないが、鼻に付く」と言われた事がある。
彼は悪くないのに、彼の気持ちを否定された様でムカついたのだろう。

ただ私としては、トラブルに苛立つのは仕方ないけど、
その怒りを全面に出されたら同行者の私も居心地悪くなるから嫌だった。
前者の例の場合は、怒った所で店員の数が増える訳でも処理能力が上がる訳でもないし、
その時間帯に他に食事出来そうな店は無かったので、店を変える事は出来なかった。
後者の場合も、受験者には会場設備はどうしようも出来ない事だ。
そういうただでさえ仕方ない嫌な事があるのに、
ムスッとして喋らなくなったり、舌打ちされたりすると、私は委縮してしまうから辛かった。
元々のトラブルの分に彼の態度まで加わって、私としては余計にマイナスの気分だった。
嫌な事があった分、せめて楽しく過ごしたかったのに。

でも他人が怒ってる時に怒るな、と思ってしまうのは所謂「ポジティブ教信者」なのだろうか。
共感しつつも彼をなだめるのがベストだったのかな~とたまに考えてしまいます。