私:会社員 第三者的立場、21才
友子:大学生。私子の高校からの友人 21才
A子:大学生。私子と友子の高校の同級生 21才
   高校の頃は清純派っぽかったが、大学デビューでイケイケに。


ある土曜の朝、私子が惰眠をむさぼっていると、友子が泣きながら電話をかけてきた。
何事かと話を聞くと、見も知らぬ男と一夜を共にしてしまった、どうしよう、と言う。
私子も友子もミッション系女子高出身、特に友子は神父の娘で、
小学校からのエスカレータ式であがってきた純粋培養。
高校を卒業して外部の大学に進んだけど、そういうところは変わってないと思ってた。
その友子が何でそんな事に、と私子も軽くパニックになったが、ともかく会って話を聞くと
友子はA子と同じ大学で(それは前から聞いてた)ここ最近よく話をするようになってた。
昨日A子と夕ご飯を食べていたら、話の流れで飲みに行こう!という話になり、つきあった。
私子とも時々一緒に飲んだし(居酒屋的なところで)そんな感じかと思ったら、
穴倉みたいなバー?に連れて行かれた。
A子はその店の常連みたいで、色々な人に紹介されて、軽い宴会みたいになり、
友子はほったらかし状態に。
A子に泊めてあげるといわれていたので、じっと我慢で待っていたが、
いつの間にかA子は消えていた。
トイレとかではなく、男と連れ立ってドロンしたと分かったときは、もう終電がなかった。
A子の住所は聞いていないし、お金もそんなになかった友子が呆然としていると、
その店の男の子が、うちに来ればといってくれた。何もしないから、と言ったので信用した、と。
もちろんそんなの真っ赤なうそっすよ。
友子はうまうまと頂かれてしまい、朝一で逃げ出し、私子に電話、今会って話、という流れ。


今にして考えると友子もかなりうかつだが、純粋培養ってわかってる相手をそんなとこに連れ出して
男とドロンってどういうこった、と私子はA子に怒り狂った。
A子と何とか連絡を取り、私子と友子でA子の家に乗り込んだ。以下会話。

私子「A子さ、友子を泊める約束で飲みに行ったんでしょ?
   男と消えるってどういうことよ。友子がどんな目にあったと思ってんのよ?」
A子「えー?友子ちゃんもしかしてやられちゃったの?生だった?」
友子「!?」
私子「はあ!?あんた何言ってんの?」
A子「だって大事なことじゃん。そこは確認しないと。どうなの?」

確かに大事なことかもしれん。だが今言うことか?ほかに言うべき言葉はないのか?
友子は再び泣き出し、私子は切れた。

私子「友子に謝んなさいよーーーっ!!!」
A子「ええー? うーん、まあ…ごめんね」
私子「何その言い方!」

その後は私子が怒り、友子が泣き、A子はずっとこんな感じで発展性ゼロ。
思えば、関係ないのに出張ってA子を責めてた私子も相当痛かった。
ともかく、友子はそれでA子と縁を切り、一ヵ月後に無事生理も来て一安心。
今はお互い結婚して、年に一度くらい会ってます。
我ながら青かったなあ、と思う。

ま、自分でも書きながら、これは女子高のノリ引きずってたなー、と思ったから叩かれるのはわかる。
あの頃は自分だって経験なんてほぼなしだったから、A子に凸くらいしか行動が思いつかんかった。

あの時代は確かに携帯だって一般的ではなかったが、24時間マックとかはあったんだから、
友子もそこでオールでもすればよかったんだよね。
自業自得と言われても、確かに仕方ない。
でも、性善説オンリーで生きてきた21才に、夜遊びの怖さを口で教えたところで、
真剣に「何もしないから」って言われたら、信じちゃうんだよ。
A子だって泊める約束してたんだし、そこを一言もなく消えるなんて、
友達に切られて当然の行動だとは思うね。ま、切られてもなんともなさそうだったが。

ちなみに、A子は伊藤つかさ似でかわいいタイプ、
友子は和製ソフィー・マルソーって感じの美人でした。