最初は復讐するつもりは無かったが、目の前にチャンスが転がってきて復讐してしまった話。
やり過ぎだと思うし、すっきりする話ではないと思いますが。




前置き長いです。すみません。
バレ防止の為フィクション入ってます。


・登場人物(年齢は当時)


俺 22歳
友人(男)23歳 以後 男友
友人(女)24歳 以後 女友




俺と男友は、共通の友人グループ(サークルみたいなもの、以後 サークル)で知り合い、
知り合って2~3年経つ頃には、2人で週に3,4回は遊ぶくらい仲が良かった。
その時の俺は本当に男友が大好きだった。


そんな時、就職で地元を離れてた、俺の昔の友人である女友が
仕事を辞めて地元に戻ってきたと連絡をしてきた。


女友は何年も地元を離れていたため、
こちらに友人が少ないらしく寂しそうだったので、
俺がサークルに連れて行くと、程なくサークルに馴染んだようだった。


それからは 俺、男友、女友の3人で遊ぶことが増え、
俺はいつのまにやら女友を好きになっていた。
しかし、どうやら女友は男友を気に入っているみたいだった。


男友にも(女友が男友を好きだというのは伏せて)相談したし
「お前は女友のことは好きじゃないのか?」と直接聞いたこともあったが
男友は「ありえないw」「お前のこと応援するから!」と力強く言ってくれていた。


その後押しもあり、俺は女友をデートに誘い、
毎週のように2人で出かけるようになった。(たまに3人でも遊んでいた)
しかし、女友の態度が曖昧(理由は後でわかった)で踏ん切りがつかず、
なかなか告白できずにいた。というか、1度告白したがはぐらかされた。


しかし、デートに誘えばOKをくれるという、よくわからない状態が4ヶ月ほど続き、
その間も男友からは「頑張れ」「デートOKなんだから脈有りだ」と励まされていた。


そんなある日、男友から「話したいことがある」と言われ会いに行くと
開口一番に、満面の笑顔で「アイツ(女友)は俺がもらうから」と言われた。


かなり混乱したが、俺は「女友が男友に告白したのだろうか?」
「それで男友のほうも好きになったのだろうか?」
「それなら仕方ないよな」と自分に言い聞かせ
なんとか「よかったな」と口に出すことができた。


しかし、話を聞くと男友は


・自分から告白した(数日前)
・つまりすでに付き合っている
・女友が自分を好きなことに気づいて「これは負けない勝負だ」と思った(本当にこう言った)
・前々から女友を可愛いと思っていた


ということを、笑顔で俺に話し続けた。


なぜそんな話を嬉しそうに俺に話すのか?
どうして事前に話をしてくれなかったのか?
俺を応援してくれていたのはなんだったのか?
内心では俺を嘲笑っていたのか?
俺は男友を親友だと思っていたが、お前は違ったのか?


など、いろんな考えが頭に浮かび、男友が嬉々として話してる間
俺は泣きそうになるのをこらえるのに必死だった。
そのとき、どうやって話が終わって、どうやって帰ったのかは覚えていない。


後日、気持ちを押さえ込みつつサークルに行くと、あとから男友と女友が手を繋いでやってきた。


活動中も俺に見せ付けるように2人でイチャつき、俺は悔しさとか悲しさとか怒りとか、
負の感情ばかりが出てきて、また泣きそうになっていた。
そんな状態でも、事情があり、サークルには行かなければならなかったのが辛かった。


そんな状態が3ヶ月程続いた頃、サークル内の複数の友人から
「実は・・・」と話を聞かされた。


要約すると


女友曰く
・最初から女友は、俺のことは好きでも何でもなかった。
・俺君はサークルに馴染むための潤滑油みたいなもの。
・それに、気分が良いから自分(女友)のことは好きでいて欲しい。
・俺と遊ぶのは男友の都合が悪いときの代わり。


男友曰く
・前から女友が好きだった。
・やはり内心では俺を嘲笑っていた。
・俺が女友に告白したときは面白くてたまらなかった。


・友人A達は早めに俺に伝えないと、と思ったが、
 女友とのデートを嬉しそうに話す俺を見て、躊躇ってしまっていた。


等々...
他にもいろいろあったが、うまく思い出せない。


その話を聞いたときに俺の中で何かが壊れた感じがした。
が、特に行動を起こすわけでもなく、1年が経った頃
女友の妊娠が発覚し、男友と女友が結婚することになった。


その結婚の報告も、男友と女友が付き合ったときと同じように笑顔で言われ、
「いかに自分(男友)が幸せか」「いかにお前(俺)が惨めか」
という男友の内心が、言葉の端々に感じられるようだった。


その時点でも何かしてやろうという気持ちは無く、
うわべでの友達関係を続けていた。


そして、ここから本題の復讐の話。




結婚の報告の日からそんなに経たないうちに、現場仕事をしてる男友から
「仕事を手伝って欲しい」と言われ、土曜の夜だったために手伝いに行った。


2人きりで作業をし、夜中に俺が先に帰り、次の日。
男友が現場の高所から落ちて亡くなったと報せが入った。


他の友人から聞いた警察の話では、1人で作業中に足を滑らせて転落し、
朝になって通行人に発見されたらしい。




葬儀やらなんやらが終わった後日、女友を訪ねると、憔悴しきった女友が出迎えてくれた。
女友は、俺なんかに胸の内をさらけ出すほどに精神的に弱っていて、
帰り際には「1人だと辛いからまた来てほしい」と言ってきた。


俺は毎日のように女友を訪ね、妊婦によさそうなレシピをネットで調べて
料理を振舞ったり、家を出ない女友を散歩に誘ったり、
とにかく元気付けてあげようとしてた。


そのかいあってか、女友は少しづつではあるものの、笑顔を見せるようになった。




だが、精神的に弱ったことが原因か、ちゃんとしたものを食べていなかったことが原因か、
お腹の子は流れ、女友は「本当に1人になってしまった」と、また笑顔を見せなくなった。


そんな女友を俺は支えてあげようと決意し、また毎日のように女友の家に通いつめた。




そして現在、女友は俺の妻となり、お腹の中には俺との子どもを妊娠している。






男友と女友にされたことに対して俺がしたことは大きすぎて、
許されることではないと思うし、ずっと俺は後悔し続けるのだろうと思います。




最後をサクサクとまとめてしまって、あっさりした感じではありますが、
これが俺の懺悔を兼ねた復讐の話です。